半袖5枚重ね着、体の一部がホットホット半袖です。
前回の記事の続きを書きますよ。ついに。
結論とかそういうのはまあ、書きながら考えていこうぜ。

前回の盤面です。
未確定灰色マスは残り10マス。2ピース入れたいですね。
10マスに2ピース入れるというのはどういうことかというと、8マスが黒マス。2マスが白マス。ということになります。これって実はなかなかなギッシリ具合でして、こういう場合は、ブロックをどう分けるかを考えるより、黒マスがどこに埋まるかを考えるほうがよいです。
まず適当に4マス入れてみましょう。

はいダメー

はいダメー

・・・おぉっ!?

やったぜ!
ということで、たぶんこのマスの残り方はこの形の黒マス8マスしか入らないっぽいです。
あとはこの黒マスを確定させるためのエリア分けを考えましょう。
エリア分けの方法も、実はこの残り方だと2パターンしかありません。
つまり「I」を先に決めるか、「L」を先に決めるか、ということですね。
【「I」が先】

「I」を先に決めると、残りの灰色マス5つがPのような形に残ります。
ここの確定は下のブロックで出てきた、「S」がダメ、「T」もだめ、じゃー「L」だ!が再度登場する形でのフィニッシュとなります。
【「L」が先】

「L」を先に決めると、残りの灰色マス5つが小文字のyのような形に残ります。
これもLITS中級手筋、空白5マスブロックの派生展開。
「T」はダメ、「L」もダメ、じゃー「I」だね、と決まるわけですね。
どっちを採用するかは好みですけど、今回は空白5マスのバリエーションを増やすためにも、後者にしましょう。
ということで完成図。

→ぱずぷれで解く
うむ、LITSらしさが出たよい問題に仕上がったのではないでしょうか。
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と、ここまで読んでいただいたLITSファンのアナタ。
何か心の奥底に溜まった、モヤモヤ的なものを感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか・・・
・・・そうです!ルール3の、「ひとつながりルール」です。
(ニコリ公式より引用)
1. 太線で区切られた部分(ブロック)それぞれに、黒マスがタテヨコに4つつながってできたピース(テトロミノといいます)を1つずつ配置しましょう。
2. 回転あるいは裏返しをして同じ形になるテトロミノどうしが辺を共有するようにしてはいけません。
3. すべての黒マスはタテヨコにひとつながりになっていなければなりません。
4. 黒マスを2×2以上のカタマリにしてはいけません。
いま作った例題は、黒マスひとつながりの条件は達しているものの、ひとつながりルールを使って意識的に盤面のマスを埋めたぜ、という手筋は一度も現れませんでした。
ひとつながりルールを意識的に使った手筋、とはどういうものかと言いますと。
例題を作るのは面倒くさいので、スペシャリストの知恵を借りてしまうぜ。
LITSを8×8で一発勝負!と思ったがハタンしたので最後を修正した https://t.co/KNASKDI2jx pic.twitter.com/kGqhHyUdtU
— ほうきたて (@hotatenohontate) 2017年11月22日
ということでLITSといえばこの人、帆立さんが前回の記事を受けて上げてくれた問題であります。
ひとつながりルールを活用することで、LITSというパズルはこんなにも毛色の違う問題に変貌するわけですね。
だがしかし!
私は敢えてここで声を大にして言いたい。
いや、LITS警察からの反発が怖いから中の小くらいか。
LITSを日の目の当たらないパズルにさせたのは、この「ひとつながりルール」が要因なのではないかと。
このひとつながりルールというのは、他の塗り塗り系パズル同様、盤面へ知的に黒マスを埋めさせるファクターではあるものの、ことLITSに関してはあまり向いていないのではないか?という気が個人的にはするのです。
帆立さんの問題のような、最初からひとつながりルールをメインで使って白マスを多めに使っていく問題なら快適に解けるのですが、今回作った例題のような、ルール2の同型ピース共有禁をメインにした問題の場合、どうしてもひとつながりルールとの相性が悪いのです。盤面がどこも進まなくなって、「あーここはひとつながりだから黒マスかー」的な感じの。
実際レギュラー化したあとのLITSは、黒マス多めのルール2を多用する問題と、白マス多めのルール3を多用する問題に二分割されてしまった印象があります。
ペンシルパズルにとって手筋の多さは武器のひとつではあるものの、多すぎてもそれはそれで初心者離れを起こしてしまう要因にもなると思うんですよね。とは言え、今回の例題に使った同型ピース共有禁が初心者にわかりやすいルールかというと、やはりそんなはずもなく。
そういった歯がゆさを放ち続けながら、LITSというパズルは次第にフェードアウトしていった印象です。
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あー、やっぱこういう記事書くとLITS警察の者どもの反論を呼び起こしそうな気がするなぁ。
まーあれだ、LITSを語る機会も普段そんなにないし、たまにはいいんじゃねーの、っていうこところだ。