2018年01月19日

続・その昔、LITSというパズルがあった。

こんにちわ。
半袖5枚重ね着、体の一部がホットホット半袖です。

前回の記事の続きを書きますよ。ついに。
結論とかそういうのはまあ、書きながら考えていこうぜ。


前回の盤面です。
未確定灰色マスは残り10マス。2ピース入れたいですね。

10マスに2ピース入れるというのはどういうことかというと、8マスが黒マス。2マスが白マス。ということになります。これって実はなかなかなギッシリ具合でして、こういう場合は、ブロックをどう分けるかを考えるより、黒マスがどこに埋まるかを考えるほうがよいです。
まず適当に4マス入れてみましょう。


はいダメー


はいダメー


・・・おぉっ!?


やったぜ!

ということで、たぶんこのマスの残り方はこの形の黒マス8マスしか入らないっぽいです。
あとはこの黒マスを確定させるためのエリア分けを考えましょう。

エリア分けの方法も、実はこの残り方だと2パターンしかありません。
つまり「I」を先に決めるか、「L」を先に決めるか、ということですね。

【「I」が先】

「I」を先に決めると、残りの灰色マス5つがPのような形に残ります。
ここの確定は下のブロックで出てきた、「S」がダメ、「T」もだめ、じゃー「L」だ!が再度登場する形でのフィニッシュとなります。

【「L」が先】

「L」を先に決めると、残りの灰色マス5つが小文字のyのような形に残ります。
これもLITS中級手筋、空白5マスブロックの派生展開。
「T」はダメ、「L」もダメ、じゃー「I」だね、と決まるわけですね。

どっちを採用するかは好みですけど、今回は空白5マスのバリエーションを増やすためにも、後者にしましょう。

ということで完成図。

→ぱずぷれで解く

うむ、LITSらしさが出たよい問題に仕上がったのではないでしょうか。

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と、ここまで読んでいただいたLITSファンのアナタ。
何か心の奥底に溜まった、モヤモヤ的なものを感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか・・・

・・・そうです!ルール3の、「ひとつながりルール」です。

(ニコリ公式より引用)
1. 太線で区切られた部分(ブロック)それぞれに、黒マスがタテヨコに4つつながってできたピース(テトロミノといいます)を1つずつ配置しましょう。
2. 回転あるいは裏返しをして同じ形になるテトロミノどうしが辺を共有するようにしてはいけません。
3. すべての黒マスはタテヨコにひとつながりになっていなければなりません。
4. 黒マスを2×2以上のカタマリにしてはいけません。


いま作った例題は、黒マスひとつながりの条件は達しているものの、ひとつながりルールを使って意識的に盤面のマスを埋めたぜ、という手筋は一度も現れませんでした。
ひとつながりルールを意識的に使った手筋、とはどういうものかと言いますと。
例題を作るのは面倒くさいので、スペシャリストの知恵を借りてしまうぜ。




ということでLITSといえばこの人、帆立さんが前回の記事を受けて上げてくれた問題であります。
ひとつながりルールを活用することで、LITSというパズルはこんなにも毛色の違う問題に変貌するわけですね。

だがしかし!
私は敢えてここで声を大にして言いたい。
いや、LITS警察からの反発が怖いから中の小くらいか。
LITSを日の目の当たらないパズルにさせたのは、この「ひとつながりルール」が要因なのではないかと。

このひとつながりルールというのは、他の塗り塗り系パズル同様、盤面へ知的に黒マスを埋めさせるファクターではあるものの、ことLITSに関してはあまり向いていないのではないか?という気が個人的にはするのです。

帆立さんの問題のような、最初からひとつながりルールをメインで使って白マスを多めに使っていく問題なら快適に解けるのですが、今回作った例題のような、ルール2の同型ピース共有禁をメインにした問題の場合、どうしてもひとつながりルールとの相性が悪いのです。盤面がどこも進まなくなって、「あーここはひとつながりだから黒マスかー」的な感じの。

実際レギュラー化したあとのLITSは、黒マス多めのルール2を多用する問題と、白マス多めのルール3を多用する問題に二分割されてしまった印象があります。
ペンシルパズルにとって手筋の多さは武器のひとつではあるものの、多すぎてもそれはそれで初心者離れを起こしてしまう要因にもなると思うんですよね。とは言え、今回の例題に使った同型ピース共有禁が初心者にわかりやすいルールかというと、やはりそんなはずもなく。
そういった歯がゆさを放ち続けながら、LITSというパズルは次第にフェードアウトしていった印象です。

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あー、やっぱこういう記事書くとLITS警察の者どもの反論を呼び起こしそうな気がするなぁ。
まーあれだ、LITSを語る機会も普段そんなにないし、たまにはいいんじゃねーの、っていうこところだ。
posted by 半袖 at 20:32| Comment(0) | TrackBack(0) | パズル

2018年01月15日

パズル・ザ・ジャイアントvol.31発売

こんにちわ。半袖です。

さて、本日の日付は1月15日。
今年も「パズル・ザ・ジャイアント」が発売となりました。


パズル・ザ・ジャイアントVol.31

私は昨年と同じく、ぬりかべとスラロームを担当させていただきました。
と、ここまでの文章は昨年の記事のコピペだったりします。
こっから今年バージョン。

◆ぬりかべ(1番)
昨年の反省(むずかしい問題を作ったら4人ともむずかしい問題になってしまった)を踏まえまして、今年はかなり難易度を落とした問題にしてみました。部分的にたいへんなところもあるけど、基本的にはサクサク埋まっていく問題ではないかとおもわれます。

◆スラローム(1番)
こっちもガッツリとやさしい問題にしてみました。熟練者は一筆書きで解けてしまうかもしれません。
テーマは障害物競走。網をくぐったりハードルを飛び越えたりぐるぐるバットをする感じであります。

編集後記で(溝)さんが「今号は全体的に難しめ」とコメントされていますが、ぬりかべとスラロームに関してはたしかに難しい。ジャイアントは全体で難易度に幅が作れていれば、1問1問はこれくらい難しくてもいい気がするので、私は今後もやさしいほう担当でがんばっていきたいなーというところです。
posted by 半袖 at 21:10| Comment(0) | TrackBack(0) | パズル