2020年04月03日

インターネット界のパズル史20年くらいを振り返る。(第2章)

こんにちわ。半袖です。

インターネット界のパズル史20年ちょいを振り返る。の第2章です。
前記事の第1章(2000年以前〜2005年くらい)では、個人ホームページの誕生によりインターネットの世界でパズルの交流が始まった、ネットパズル史草創期を振り返りました。
第2章はその後の5年間、2005〜2010年くらいまでを振り返ります。
題して「ホームページは終わった、これからはブログだ時代」です。


◆注意事項

  • 間違っている内容を記載していたらすみません。本記事コメント欄などでお知らせください。

  • 個人のホームページなどはほとんどがリンク切れとなっております。URLは分かる範囲で記載してまして、興味のある方はInternet Archiveで調べるとアーカイブが残ってたりしますので、こっそりお調べください。

  • パズル作家のペンネームを承諾なしにご紹介しています。俺は載せるな!などありましたらすみません。コメント欄でお知らせください。





◆目次

  • 【第1章:2000年以前〜2005年くらい】
    個人ホームページ全盛期時代
     →4月2日公開済み

  • 【第2章:2006年〜2010年くらい】
    ホームページは終わった、これからはブログだ時代→4月3日公開

  • 【第3章:2011年〜2018年くらい】
    ブログは終わった、これからはTwitterだ時代→4月4日公開予定

  • 【第4章:2019年〜これから】
    インターネットパズル史は新たな時代へ→4月5日公開予定






【第2章:2006年〜2010年くらい】
ホームページは終わった、これからはブログだ時代


■パズル情報発信の主軸はホームページからブログへ
■パズル制作・出題サービスの進化
■ニコリコムの誕生
■その他この時代のインターネットパズル史動向


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■パズル情報発信の主軸はホームページからブログへ

2000年代半ばごろ、パズル界のネット上での情報発信の流れに変化が生まれます。
それまでホームページで情報発信をしていた人たちが、相次いで「ブログ」を立ち上げたのです。

●ほとんどがパズルです。(赤い魔術師さん)https://hotondo.hatenadiary.org/
●まいなすよんな日々(まいなすよんさん)https://mainasuyon.hatenadiary.org/

パズル作家ブログの一例。作り手・解き手に関わらず、まーたくさんのブログがありました。ニコリ界でははてなダイアリーが人気でしたね。


▲ももてれう氏のブログにフィルオミノの推し手筋を長文でゴリ押す私。

記事にする内容としてはホームページ時代と変わらず、ニコリ最新号の話題や特定のパズルに関する話題が中心だったのですが、コミュニケーション手段に変化が生じました。ブログは記事ごとにコメントが付けられるため、記事に対する感想はブログのコメント欄で完結するようになったんですね。ということでネット上でのパズル情報交換はブログだけで済んでしまう時代となり、以後パズル界でのホームページや掲示板の文化は徐々に廃れていきます。ホームページはその後も資材置き場的な役割でもう少し残るんですが。

まーブログはとにかく楽だからね。サッと更新できるのがよい。自作ホームページ設立に向けhtmlやCSSを学習した我々の努力は何だったんでしょうかという感じであります。

それとブログが流行った理由がもうひとつ。この次の段落で紹介するのですが、ちょうど時を同じくして「パズルをweb上で解く」ための様々なサービスが誕生し、問題を自由に発表できるようになったことが大きいです。ということで次へ。


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■パズル制作・出題サービスの進化

2000年代初頭、パズル作りは手書き、もしくはExcelなどの表計算ソフトをマス目状にして使うのが主流でした。その流れが変わったのが、めりりんさん(@merrilin819)が作ったPencilBox(http://pencilbox.osdn.jp/の誕生であります。


▲まー神ソフトだね。まちがいない。

ニコリ定食系パズル作成支援ツールの元祖ともいえるもので、現在でも(私もですが)使っている方が多数いらっしゃいます。ニコリ社でも一部依頼原稿のやり取りなどで使われているそうです。

PencilBoxにより、「パソコン上でパズルを作る」環境は格段に向上しました。
では「解く」のほうはどうか。
第1章で「パズル画廊」を紹介しましたが、より気軽に出題ができるサービスとして、へやわけアプレット(https://heyawake.hatenadiary.org/が2005年に公開されます。


▲へやわけアプレットがあったから今の私のパズル人生がある。マジで。

2ちゃんねるパズル板のへやわけスレとかを見ていただくとわかりやすいのですが、へやわけはもともと

aaa
bbb
ccc

a=2
c=1


みたいな感じで数字とアルファベットで問題を出題する文化がありました。この文字列からURLを生成し、Javaアプレット上で問題を解けるようにしたのがへやわけアプレットであります。

へやわけアプレットが誕生したことにより、木兄さん(主にへやわけ保管庫)https://mokuani.hatenablog.com/私(半袖の隠れ家)http://hansode.sblo.jp/など自分のブログでへやわけ問題を投稿する作家の皆さんが現れました。

▲私のブログ(旧)。大学の授業をサボり、教育テレビを見ながらへやわけを孤独に制作していた。求道者だね。

へやわけアプレットを皮切りに、様々なパズル制作・出題サービスが公開されます。
2006年にPencilBoxの問題のURL出力ができるサービス「カンペン」が誕生。そしてPencilBoxにない2軍パズルなども含めweb上で制作・出題ができるはっぱさん(@sabo2)の「ぱずぷれ」(http://pzv.jp/も2006年末に公開されました。
※このあたりのweb上パズル制作・出題の歴史に関する記述ははっぱさんのこの記事を参考にさせていただきました
ぱずぷれの誕生でへやわけ以外の問題を発表するブログ(裏ましゅさんhttp://uramasyu.blog80.fc2.com/など)もこのあと多く誕生していきます。

かくしてニコリのパズルは、「ニコリへ投稿する→問題が掲載される→誌面で解いてもらう」というこれまでの流れに加えて、「ニコリへ投稿せず自分のブログで出題する→PC上で解いてもらう」という、新たな潮流が生まれたのでした。以後この潮流はTwitterの登場により、さらなる進化を迎えることとなります。(第3章か第4章に書く。引っ張るねー)


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■ニコリコムの誕生

さて本家のニコリ社でも、このころ大きな出来事が起こりました。
第1章で紹介した「Puzzle Japan」が諸般のウニュウニュな事情で閉鎖。しかし閉鎖のすぐあと2006年末にニコリコム(http://www.nikoli.com/で復活を遂げます。


▲ニコリコム みんなのページ。

PuzzleJapan同様に1日数問の問題出題と合わせ、ニコリ本誌でも展開しているコンテストの実施、作家インタビューや座談会、早解き大会などニコリらしいコンテンツが盛りだくさんで賑わいました。ニコリコムの問題は紙媒体と比べ難易度が高く実験的な問題も多く出題されたので、各パズルの新しい手筋の発展にもつながりました。海外のユーザーも多く、問題のコメント欄には英語のコメントも多数寄せられました。

ニコリ公式のネット経由情報発信という形でこれだけ多くの方にニコリのパズルのおもしろさを伝えたという部分で、非常に貢献度の高いコンテンツだったとおもいます。


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■その他この時代のインターネットパズル史動向

●世界で「Sudoku」が大ブームに(2005年)
突如としてニコリの「Sudoku」が世界中で人気に。Sudoku経由で、ニコリの他のパズルも世界に波及していくこととなります。またWPC(世界パズル選手権)、WSC(世界数独選手権)ではこの頃から日本が上位常連国として毎年好成績を挙げるようになり、大会の出場者を中心にニコリ界隈とは別のコミュニティが以後発達していきます。このへんの話もこのあとの章で触れておきたい。

●パズルの動画配信
YouTubeやニコニコ動画ができたのもこのころ。パズルを解いている様子や作っている様子を動画で撮ってUPしたり、生配信サイトによるリアルタイム制作配信をしたりなど、パズル界での動画コンテンツの流れがごく一部ですがこの頃より始まっています。


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【第3章:2011年〜2018年くらい】
ブログは終わった、これからはTwitterだ時代

に続きます。
posted by 半袖 at 20:00| Comment(0) | TrackBack(0) | パズル