2020年04月05日

インターネット界のパズル史20年くらいを振り返る。(第4章)

こんにちわ。半袖です。

ついに完結(予定)、インターネット界のパズル史20年ちょいを振り返る。の第4章。
2019年に起こったパズル界の様々な変革と、これからのインターネットパズル界はどうなっていくのか、私なりになんとなく展望してみました。


◆注意事項

  • 間違っている内容を記載していたらすみません。本記事コメント欄などでお知らせください。

  • 個人のホームページなどはほとんどがリンク切れとなっております。URLは分かる範囲で記載してまして、興味のある方はInternet Archiveで調べるとアーカイブが残ってたりしますので、こっそりお調べください。

  • パズル作家のペンネームを承諾なしにご紹介しています。俺は載せるな!などありましたらすみません。コメント欄でお知らせください。





◆目次




【第4章:2019年くらい〜これから】
インターネットパズル史は新たな時代へ


■パズルスクエアとスマニコリの誕生
■Twitterパズル界の繁栄
■その他最近のインターネットパズル界のトピック
■インターネットパズル界は今後どこへ向かうのか


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■パズルスクエアとスマニコリの誕生

第3章で触れたとおり、2018年にニコリコムがサービスを終了。「パズルとかもう紙と鉛筆で解くのめんどくさいぜ!」というデジタル派解き手の皆さんは、ニコリコム終了を受け突如としてデジタルパズル難民となってしまったのでした。

そんな中、2019年にニコリコムに代わる2つのオンラインパズルサイトが誕生します。
まず5月に公開されたのが、にょろっぴぃさん(@nyoroppyi)の発案に齊藤すばるさん(@Subaru_Saito)が応える形で誕生したパズルスクエア(http://puzsq.sakura.ne.jp/main/index.phpです。





オープン当初から大盛況でたくさんの問題が投稿され、2020年現在では7000問を超える問題を無料で解くことができます。
ぱずぷれに登録されているパズルを中心に、ニコリ以外(世界パズル選手権など)でおなじみのパズルなども掲載されているのが特徴で、パズル界の様々な垣根を越えたパズル出題サイトとして今後も繁栄していくことでしょう。


▲私もたまに問題を投稿してますんでお楽しみください。

パズルスクエア公開1か月後の6月、本家のニコリ社ではスマニコリが公開されます。
出ました! 「スマニコリ」公開中!


スマートフォン専用アプリで、こちらも基本無料。
私は残念ながらクソ古いスマホを使ってるんでスマニコリでは遊べないんですが、そんな方々のために「紙版スマニコリ」のサービス開始もこのほど発表されました。
(秋)の雑記 新サービスのお知らせ

現状は問題の出題のみのサイトですが、今後はニコリコム時代にあったような、ニコリのパズルコミュニティ形成につながるようなコンテンツが追加していくといいなあと思ってます。たとえばすぐに取り掛かれる案としまして、出題問題なんかは現状の依頼作家のみのくくりを取っ払って自由投稿にして、ネット上で活躍されている若手作家の方に門戸を開いたほうがいいんじゃねーかなーと思うんですけどね。自分の問題が載ればTwitterで宣伝してくれるだろうし。ニコリ社の人見てたら検討してくれー。


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■Twitterパズル界の繁栄

第3章で取り上げたTwitterにも大きな変化が生じ始めています。
青い厚揚げさん(@aoiatuage)を中心に、ヤジリンをTwitter上で出題する人が2018年より急増。2019年はTwitter上が空前のヤジリンブームとなります。
またTwitter上での早解き大会やパズルコンテストの開催も活況で、最近では土日はほぼ何らかの早解き大会やパズル企画が開催されています。特に早解きに関しては、WPCなどに出場する競技パズル勢の皆さんも巻き込んで大変にぎわいを見せていますね。
それ以外にも様々なパズルに関する自主企画が、Twitterをプラットフォームとして数多く展開されるようになりました。



▲青い厚揚げさんによるヤジリン大会。だいたい毎月2回開催されている。


白岡市民さん(@Whitehill9)が更新している「パズルカレンダー(https://citizen-puzzle.hatenablog.com/entry/2019/05/13/222151」。もともと海外のパズルコンテストの日程をまとめるために制作されたようですが、現在ではTwitterパズル界で日々開催される早解き大会やパズル企画の日程も更新されています。


ふーなんとかさん(@fuwa_lica_chan)さんによる「成宮由愛と学ぶ!ヘルゴルフ作問基礎」。Twitter上で募ったメンバーでパズル同人誌を制作したり、Twitter上で積極的にパズル活動を展開されている方の一人。


といった感じの、Twitterを中心に活躍されている10代〜20代の若手パズル作家の方々のコミュニティを私は何となく「Twitterパズル界」とくくらせていただいてます。勝手にくくってすみません。イメージ的には「お笑い第七世代」とかと似ていて、パズルの楽しみ方に新たな価値観が生まれつつあるのではないか、と感じています。このへん最後にまとめるよ。


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■その他最近のインターネットパズル界のトピック

●「ペンシルパズルガチャ」「ペンシルパズルソルバー」の公開

パズルの問題自動生成やソルバー制作は、数独やナンバーリンクなどを中心に昔から研究されていました。その流れに大きな変革をもたらしたのが、みゃーみゃさん(@3892myamya)制作のペンシルパズルガチャペンシルパズルソルバーです。


▲ブログのへやわけ問題を解いていただいた。難易度たいへん判定。正しい。

ペンシルパズルガチャは現在21種類のパズルの問題自動生成ができ、ペンシルパズルソルバーは現在60種類くらいのパズルを自動で解いてくれるそうです。すげー。
2020年現在、将棋界や囲碁界ではすでに序中盤の研究をコンピューターの協力なしでは進められない程度までAIの活用が発達していますが、ペンシルパズル界においてもそう遠くない未来に、難しさだけでなく楽しさも評価関数にして問題を自動生成できる「ペンシルパズルAI」の波がやって来ると思っています。たのしみですね。

●動画配信の流行

パズルの動画配信も流行の兆しを見せています。以前からニコ生で動画配信を行っていたけえしいさん(@kc_puz7)のほか、Y.Y.さん(@AtrainGrooverYY)はツイキャスでお仲間といっしょにへやわけ座談会を開催。そしてニコリ社もついにYouTubeのアカウントを取得しました。
株式会社ニコリ - YouTube


▲現在動画2本。このまま終わらぬことを祈るばかりであります。

リアルタイムでパズルのトークができるのはとても楽しいです。このあたりの動画配信の流れは2020年以降、さらに拡大していくのではないかと感じています。


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■インターネットパズル界は今後どこへ向かうのか

もーすげー長くなっちゃったよ第4章。
それだけ直近の1年間くらいに、インターネットパズル界に様々な変動があったということなんだとおもいます。
以下4章までまとめてみてのポイントを、3点にまとめました。


◆インターネットパズル界はいつだって若者の文化だ
インターネットパズル史20年。どこを切り取っても、時代を作ってきたのは10代〜20代の学生・若者の皆さんでありましたね。
第4章に出てきた話題を全然知らねーぞという30代40代ニコリのパズル好きの皆さん。大丈夫です。もう我々の時代ではないのです。
私は昨年、インターネットパズル界の様々な変革が起こっていくのをタイムラインの外側から眺めていて、こりゃー置いてかれるぞと危機感を感じました。パズル会議(@puzzlekaigi)に参加してみたり、YouTubeで動画配信してみたり、若々しい皆さんのタイムラインに付いていこうとしましたが、半袖おにいさん(36歳)には川の流れが速すぎました。これからのインターネットパズル界は後進の方々に任せて、我々30代40代はゆるやかな小川に漬かりながら、暖かい目で若者の活躍を見守っていきましょう。でもニコリの本誌掲載は死守な。

◆もはや「ニコリに載る」はすべての人の目標ではない
暖かく見守っていきましょう、と言ってみたものの、ひとつ気になる点があります。
今回まとめた中の第3章くらいまでのパズル史には、ネット界で様々な動きがありながらも「ニコリに名前が載る」というのはおそらく作り手・解き手どちらにとっても共通の目標でした。しかし第4章、去年くらいにTwitter経由などでパズルの世界に入った方々にとっては、ネット上の早解き企画に参加したり、パズルをTwitterに公開して多くの方から反応をもらったり、といったところに一番の楽しさを感じている方も多いはずです。パズルの楽しみ方が様々な形に拡がっている、ということですね。
こういった傾向はパズル界だけでなくすべての業界で起こっていることで、今後もその勢いは加速していくことでしょう。まーあれだ、ニコリ社がんばれ、ってことですね。もうちょっとTwitterパズル界と交流持ったほうがいいと思うぜ。外野は気が楽でよい。

◆とりあえず、パズルを解こう、そして語ろう
ここまで長々とインターネットパズル史の変遷を辿ってきたわけですが、まとめるとまあ、パズルを解こう、ってことだ。
解くことで感想が浮かんで、それを机の上の日記にしたためるでもいいんだけど、せっかくネットがあるんだからそれをネット上で語ろうぜ、というのが、これまでパズル界の先人が紡いできた20年あまりのインターネットパズル史なのではないかと思います。
これからもたくさんパズルを解いて作って、たくさん語っていきましょう。


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おしまい。では20年後の2040年くらいにまたお会いしましょう。

posted by 半袖 at 19:25| Comment(0) | TrackBack(0) | パズル