半袖と申します。よろしくおねがいします。
4年前にこちらのブログで、パズル通信ニコリに問題を送るにはどうすればよいかを記事にまとめました。(ニコリ投稿の手引きの手引き)
今回は「実践編」ということで、作った問題を投稿用の原稿にしてニコリ社に送るまで、どのような手順で進めればよいかをケーススタディとしてまとめてみました。
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僕の名前は、お刺身大好きマン。
お刺身大好きマンというのは、もちろん本名ではない。Twitterで名乗っているハンドルネームだ。
趣味はパズル。フォロワーの友人が「ヤジリン」というパズルをTwitterで出題しているのを見て、ルールを見ながら解いてみたらこれがとてもおもしろく、最近は自分でも問題を作ってTwitter上に投稿するようになった。
よーし今日もヤバリンUPするか・・・
????「・・・ちょっと待って!お刺身大好きマンくん!」
(ブウォウォウォ〜〜〜・・・)
「うわっなんだ!?スマホの画面から煙が・・・」

煙が晴れると、そこには女性が立っていた。半袖を着ている。
「私の名前は半袖愛子。よろしくね。」
半袖愛子と名乗る女性は挨拶も早々に、私のスマホをサッっと取り上げた。
「な、なにするんですかいきなり!?」
「お刺身大好きマンくん、パズルを作るのは好き?」
「は、はぁ、まあ好きですけど・・・」
半袖愛子は僕から取り上げたスマホの画面を興味深そうに眺めている。
「ふーん、ヤジリンか。最近話題のヤバリンってやつね。お刺身大好きマンくんは、このヤジリンをどうするつもりかしら?」
「どうするって・・・今からTwitterにアップしようかなと思ってました」
「なるほど。Twitterか。・・・でも、それでいいのかしら?」
半袖愛子はそう言うとスマホを僕に返し、なにやら親指と人差し指を合わせて輪っかを作っている。
「お刺身大好きマンくんは、コレ好き?」
「コレ・・・ですか・・・、別にそれほど」
「・・・ふーん。じゃあ質問を変えるわ。お刺身は好き?」
「お刺身・・・」

僕はしばし、お刺身のことを想った。冬はお刺身がおいしい季節だ。ブリや金目鯛、鰆なんかも春より脂がのる冬が最高である。コレがもらえれば、貧乏大学生の僕でも大好きなお刺身が毎日たくさん食べられる。半額のボイルやりいかで妥協しなくて済む。お刺身・・・
「愛子先生。僕、お刺身が食いたいです」
「よし、じゃあさっそくニコリ投稿の準備よ。」
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僕はさっそく、半袖愛子のレクチャーのもとニコリ投稿向けの原稿を作ることにした。
まず、ぱずぷれ(僕はぱずぷれで問題を作ることが多い)で問題画像を出力し保存する。
このあたりは普段Twitter出題のときもやってるので問題ない。

出力した画像をExcelに貼り付ける。
PCにExcelがない人はペイントでもなんでもよく、そもそもPCを持ってない人はスマホなり手書きなりで同じように作ればよいらしい。

※本問題は以前ネット上で出題したものです。実際に投稿はしておりません。
問題の並び順は、半袖愛子の指示で【自信のある順】とした。初投稿ならこれがおすすめなのだそうだ。
普段Twitterに投稿するときに『いいね』がたくさん付きそうな問題を先頭に置くことで、ニコリ編集部の第一印象をよくする作戦らしい。
「ニコリ編集部には毎月何千問もの問題が送られてくるらしいわ。たとえば1人で5問送ったとして、1問目の印象がよくないと後の4問は解かずにゴミ箱行きよ。編集部の人も案外そういうところドライだから(※)」
(※半袖愛子個人の憶測であり事実と反する可能性もございます)

住所氏名と答えの欄を貼り付けて、原稿が整った。
「ペンネーム:お刺身大好きマン・・・っと。よし完成!」
「ちょっと待ってお刺身大好きマンくん。あなた、本当にこれから『お刺身大好きマン』で行くのかしら?」
「お刺身大好きマン・・・」
僕は自分のTwitterハンドルネーム『お刺身大好きマン』について改めて想いを巡らせた。
「ペンネームをどうするかは初投稿においてとっても大事なポイントよ。もしこの問題が採用されて、『作●お刺身大好きマン』として誌面に掲載されたら、あなたは今後一生『お刺身大好きマン』としてパズル界を生きていくことになる。実績を上げて作家新年会に呼ばれれば、面倒くさいベテラン作家にお刺身トークでマウントされたり、お刺身ジョークを強要されたりするかもしれない(※)。それでもいいのかしら?」
(※半袖愛子個人の憶測であり事実と反する可能性もございます)
僕はしばらく考えた末、やはりペンネーム『お刺身大好きマン』で投稿することを決意した。将来への不安より、今はまず初掲載への想いを膨らませることが先だ。お刺身ジョークバッチこいだ。
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完成した原稿をセブンイレブンのネットプリントサービスに送信。自宅にプリンタが無くてもこれで紙の原稿を出力できる。
出力した原稿の答えページを手書きで埋めて、完成。

「ありがとう半袖愛子さん。これであとはポストに投函するだけだね」
「お刺身大好きマンくん。まだよ。最後に大事な作業があるわ。」
半袖愛子はポケットから何かを取り出した。

「これは・・・」
「えーと、お刺身大好きマンくんの家からだと・・・東北東かな」
半袖愛子は方位磁石をポケットにしまい、東北東の方角を向いた。そして原稿の封筒を目の前に置く。
「ほら、お刺身大好きマンくんも早く。ニコリ事務所の方角に、二礼二拍手。」
「・・・えっ?」
静寂に響く二人の柏手。
「それではご唱和ください。\ヤジリン掲載してください!/」
「・・・???・・・ヤジリン掲載してください・・・」
「声が小さい!\ヤジリン掲載してください!/」
「や、ヤジリン掲載してください!」
「ヤジリン掲載してください!」
「ヤジリン掲載してください!!!!!」
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以上、ケーススタディをお届けいたしました。
皆さんのパズルが掲載されますように。
ということは順番がどうのとかも関係ないのですね。
c2936d4fca morbala